「かかりつけ薬局師制度」がスタート 信頼できる薬局・薬剤師を見つけよう

4月から、国の制度として“かかりつけ薬剤師”が始まったことはご存じですか?“かかりつけ医”はよく聞くけれど、薬剤師も必要?メリットは?…そんな疑問にお答えします。

24時間体制でサポート  薬を一元管理する「かかりつけ薬剤師」

「かかりつけ薬剤師制度」とは、信頼できる薬剤師を自分で選び、服薬指導や管理をしてもらう制度。重複投薬や飲み合わせのチェック、残薬の整理などを一人の薬剤師がトータルで把握してくれるのはもちろん、薬局の営業時間外でも、24時間体制で薬のことを相談できる点も魅力です。
ただし、薬剤師であれば誰もがなれるわけではありません。かかりつけ薬剤師は、定められた要件を満たし、事前に国に申請して認められるもの。制度が始まったばかりなので、かかりつけ薬剤師がいない薬局もあります。
また、かかりつけ薬剤師の利用は、薬剤師と同意書を交わした上で始まりますが、この制度を利用すると、「かかりつけ薬剤師指導料」が発生します(保険料1割負担の人で1回20円程度、3割負担の人で1回100円以下)。そのため、利用するかどうかは個人の判断に委ねられるところです。

薬の管理が困難な人には強い味方 相性の良い薬剤師を見極めて

複数の病院にかかっていることが珍しくない高齢者や、認知症・精神疾患などで薬の管理が困難な人、成長に伴い薬量がすぐに変わる小さな子どもにとっては、少し割高になっても、手厚く寄り添ってくれる“かかりつけ薬剤師”は頼もしい味方といえそう。
ただ、「かかりつけ薬剤師の認定を取得していなくても、あなたが信頼できる薬剤師なら、その人があなたのかかりつけでいい」と、高松市薬剤師会の皆さん。大切なのは、普段から信頼できる薬剤師を見つけておくこと。お医者さん選びと同じく、「気兼ねなく話しやすい」「家から近く、連絡しやすい」「親切によく説明してくれる」ことをポイントに、あなたのかかりつけ薬局や薬剤師を探してみてはいかが?

こんな特色のある薬局も 「在宅支援薬局ライム」

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代表で在宅医療コーディネーターの吉岡貴代さん
病院での入院日数が短縮化し、在宅療養となる患者が多い今。薬剤師や医師、看護師、ケアマネなど、高松市から任命された在宅医療コーディネーターが事業所を超えてチームを結成、患者にとって最適な選択肢を地域ぐるみで考えていこうとする動きが始まっています。
実際こちらでは、患者家族や医師、ケアマネからの依頼で患者のもとへ訪問、服薬指導や残薬確認、食事支援などを実施。また、医師と同行することも多く、処方箋だけでは読み取れなかった患者のカルテ情報や、処方の意図、服用の状態などを把握できるようになり、薬剤師の観点から医師へ提案を行うことも。薬局の機能も広がっています。

気になるお薬Q&A

Q.飲み忘れなどで残ってしまった薬は、また服用しても大丈夫ですか?

A.
使用期限や服用に適した状態か飲み合わせのチェックもあるので、一度医師、薬剤師に確認を。残薬が多い場合はそもそもの処方量を調整してもらえるなど、結果的に薬代の節約にも。日常的に服用しているすべての医薬品を薬局に持参し、副作用や相互作用などの問題をチェックする「ブラウンバッグ運動」も広まりつつあります。

Q.病院にかかるのは数年に一度。お薬手帳って作る意味ある?

あります。年数が経っていても、今までの処方内容やアレルギー歴、副作用歴などが全ての医療機関でお薬手帳から分かるので、スムーズに処理ができます。また、4月からお薬手帳持参で薬代が安くなることもあるので、活用がおすすめ。電子版お薬手帳の活用も始まりました。

Q.処方箋がないと薬局は利用できませんか?

利用できます。市販薬の購入や、持っている市販薬との飲み合わせ確認をはじめ、健康相談を行っている薬局もあります。

取材協力

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高松市薬剤師会
会長・木村昭代さん(中央)
専務理事・高島望さん(右)
理事・可児将司さん(左)
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